lasting novel one

story13

静まりし二つの羽根4

第13話

暗黒の未来トンネル

時空の伸縮を利用した逆さ次元城は伸縮の反動エネルギーを利用し、拡大を続ける。

それは土の中の水晶が土の圧力に凝縮され一人で限りない美しさを輝かせる反面、真珠が海の奥深くであらゆるしゅうの協和音を聴きながら、輝くのに似ていた。

今、レクはバルバラシアを追いながら一人考えにひたりながらも、どこか、しゅうの雑音漂う、イエムを気にしていた。

やがて夜は深まっていく。

もうひとりの過去の自分を追い飛び込んだもう一つの未来で自分と統合したイエムは怪奇なパズルに挑んでいた。

お台場から、飛び出したイエムは橋を渡り、京浜第二トンネルをでた時、松の折れるのをみた。

いつから、始まったかわからない、色へと続く道は塩の香りが漂っていた。

ここで、松が折れ、時が影に向けば、イエムは二度ともとの世界に帰れないかもしれないとどこか思った。

保土ケ谷の風はどこか厳しく、イエムの車を揺すぶった。

こから、かげと黄泉のパズルが始まる。

道の真ん中に読みかけの雑誌がひらかれ、雨でぬれすてられている

まるでそこが部屋のように

黄泉の進軍は、続き、いたるところに影を作り出す。

そこから、やがてダンスが始まるように。

-つづく

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