story15
黄泉の王、ハイドの軍が今、三面の境の観音橋に白羽の矢を立てる。
ハイド軍が、再び逆さ次元城のコアの制御に入った。
棚から、はらりと一冊の本が、ひらりと落ちた。
描かれた銀河宇宙は再びシップの範囲を越え、広がって行くと、涅槃の峠を越した、港のレクがそれに気づいた。
コメットの死をイエムは思い出した。
いつの間にか水槽にはマリモ八匹しか居なかった。
どこか、夏のつくつくボウシが鳴き始め、哀愁をかもしだした。
イエムの部屋には、古びた車の内輪がなげられ、黒ラベルのレシートが貯金通帳に挟まっていた。
なぬのかも、昔のままだな
レクは笑うとサファイアモンドを後にした、
未来の今と目の閉じた世界の虹に眠る世界の声にイエムは混乱していた。
今の僕の世界に戻るには、再び天草を踏み魔境にでなくちゃならないか。
昔サーカスであった天音さんの声がした。
歩み始めた街の異変に気付き、逆さ次元城の先をレクは進んでいく。
シルベなくば戻れぬ。
ハイドは地団駄を踏んだ。
割って入ったエノシの軍が黄泉の首都とハイド軍の真ん中を割ったのだ。
まさに、今、エノシの奇計でキャスティングボードはエノシ軍に奪われてしまったのだ。
こくこくと流れるゼラルドの時ははざま近い。
イエムは感じていた。
-つづく
コメントを残す