story14
波濤の黄泉の城。
わずか、残り六千の黄泉の気鋭たちは、逆さ次元城の動力部分に終結し、ゼラルドの軍の間延びした間隙を縫い黄泉の城中枢、ハラスパスとのリンクをついに果たした。
王、ハイドは根の棒を、地面に叩きつけると、地から、泉が吹き上げ、無数の柏の木が、突如吹き上げ、奮迅があたりを覆った。
黄泉の世界は色づき始め、生者との世界との逆転が始まり始めた。
辺りの水滴が、一粒地に落ちた途端、イエムの世界の造花が、しなりくねり、鮮やかにせいを受けた。
生者の世界には黄色の陰った色が、辺りを包みだし、ゼラルドの軍はそれに動揺し、ふらふらと、散り散りになっていった。
それを横で見るエノシの軍は、潜伏したまま、西に陣を動かした。
エノシは言った。
これが、かの黒峰か。
エノシの軍八万四千は、黒峰から雄叫びをあげ、現れると、黒峰から一気に勢いをつけ、かけ下り、ゼラルドの本体と本陣の西陣の中枢を割って入り遮断した。
これより、我が軍はハイドを援護する!
鯉のぼりがはためき、菖蒲のあやめに、西風が吹き始めた。
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