第18話
孤高のギャンブル
レクはルナの森を抜けると古い古民家にたどり着いた。
再びその依頼書を見ていると時間が刻々と過ぎていく。
天井をふと見上げると何か、勘合札のかけらが落ちてきた。
よく見るとこれは何かの城のカギのようだ。
レクはしばらく悩んだが再び、切の世界に戻る事を決意した。
古時計の針が刻々と時を刻み雨がしとしとと降り続ける。
どこからかアンティークの交響曲、マーラーの五番が聞こえる。
感謝祭というわけか
皮肉だな。
なめる様にその古時計を眺めていると時計の針が2時45分を過ぎるところで
赤の秒針が黒の分針を追い越した時だった。
やはりミストレルがないせいか世界が不安定だ。
煙るように村雨が降り続ける。
古い針橋細工の城にその環濠札を合わせると
とつぜんその配線されたコードから続く、発光ダイオードしかけのライトが輝き出し
あたりを5節の狭間に包み込んだ。
戻るなら今だ。
レクはその一通りの装備をトランクに詰め込むと
光と光の続く道に身を投げ出した。
ぐるぐると白い光が回り出し、渦の中にレクは消えた。
その頃、イエムはセブンの波の目が開かない振動ラムダの世界を旅していた。
ラムダの波の振動のドッペルゲンガーは
自身と自身のジマクの反動を気を付けなければなりません。
自分の声が自分に聞こえるのか
こつりと宇宙観額研究所の先生にイエムは頭を叩かれた。
そいういえばいつの間にか、目の開いた後の世界に居たことをイエムはこの時
気づいた。
ドップラーだよ先生。
ハハハ、と先生は笑うと
お前をみてたからちと言いたくてね。
てめーが居なくてもそんな目、軽く開くんだよ。
いよいよ世界を包む渦は大きさを増し、
逆さ次元上の領域は優に世界を半周してるかの
ように思われた。
――つづくーー
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